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- 【高慢と偏見の6年後】意外に楽しめたDeath Comes to Pemberleyについて
2015/02/11
『Death Comes to Pemberley』(邦題:『高慢と偏見、そして殺人』)
乙女度:★★★
あの『高慢と偏見』の6年後を描くミステリー作品。
まさかジェーン・オースティン自身も自分の作品で、ミステリー作品を描かれるとは思いもよらなかったと思う。
自分も、「なんで高慢と偏見でミステリーなんだよ」と思ったが、BBC製作と言われたら、やはりファンとしては見てみたいと思い、鑑賞してみた。
*肝心のキャスト、人物設定について
1995年版と同じBBC製作であるが、勿論キャストは一新されている。
さすがに今から20年前のキャストだと無理がある…。
■ 一番しっくり来ないのがエリザベス
原作のエリザベスの設定は、村では有名な美人であるが、今回の女優さんはそんなイメージがあまりない。
1995年版のエリザベスも初回見た時、失礼ながら「思っていたより若くない…?」と思ってしまった。
だがその後は、見慣れて来て、「ユーモアがあって明朗快活なエリザベス」をイメージ出来るようになった。
女優さんの演技力が素晴らしいのだと思う。
今回も初回、「これはエリザベスじゃない…」と思う気持ちが強かったが、見続けていると、初めに感じた違和感も薄れていき、自分の中のエリザベスに近づいてきた。
肝心のダーシーも、自分の中で1995年版のダーシーのイメージが強いが、こちらも見慣れたら問題なかった。
どうしても受け入れられない人はいるかもしれないが、今回のダーシーもエリザベスも、人物設定や性格がブレているわけではなく、寧ろちゃんとダーシーとエリザベスである。
パロディであることを念頭に置いていれば、初めの違和感は薄れて、受け入れが出来ると思う。
■ その他のキャストはイメージ通り
その他のキャストは、イメージを損ねることなく、イメージ通り。
ジョージアナが美しく成長していて、惚れ惚れする。
姉・ジェーンの美しさも変わらない。
リディアは、色っぽくなっている。
ウィッカムは若返ったように思うが、あの色男だけど悪い感じがマッチしている。
残念ながら、ミスタービングリーは出てこない。勿論、姉妹も出てこない。
■ 少し違和感のあるフィッツウィリアム大佐とデニー
ダーシーのいとこの大佐と、1995年版でウィッカムと同じ隊にいて、よくリディアと一緒にいたデニーであるが、原作と1995年版のイメージとは少し違う。
立場も意外なポジション。
まあ、物語上は仕方ないのかもしれないが、少し違和感。
*ファン的に嬉しいポイント
■ ダーシー、エリザベスの仲良しぶり
- 6年後ということで、息子もおり、子煩悩なダーシーが見られる。
- 二人の幸せそうな姿が見られる。
- まさかの二人のそういうシーンもある…。(自分の中で、二人にそんなイメージが無くて、何故か笑ってしまった。意外すぎて。)
- ミステリーということで、間は不穏な空気もあるが、ラストの二人はにやにやが止まらない。
■ 安定のおかんとリディア、そしてウィッカム
6年経っても、この3人は変わらない。その演出もファンとしては、ついつい笑ってしまう。ウィッカムは笑えないが…。
*やっぱり、安定のBBC
ロケーション、衣装、音楽、一切問題なし。ミステリー好きには、どう捉えられるかは分からないが、ただの高慢と偏見ファンとしては楽しめた。
高慢と偏見の6年後に興味がある人は、とりあえず観る価値あり。
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